にゃんこままの部屋

その時々に感じたことを、日記風につづります。

あまつかぜ 雲のかよひぢ 吹きとぢよ 乙女のすがた しばしとどめむ 僧正遍昭

2006-07-19 22:54:53 | フィギュアスケート 他スポーツ
ブログのお友達から解説を頼まれましたので、私なりに一生懸命させていただきます。

作者の、僧正遍昭(816年~890年)は僧になる前の名前は良岑宗貞。
仁明天皇に仕えていましたが、35歳のとき、天皇がなくなると、嘆き悲しんで比叡山に登り、出家しました。
六歌仙・三十六歌仙のひとりです。

遍昭がまだ、仁明天皇に仕えていた頃、宮中で五節の舞が行なわれたことがありました。
五節の舞とは、宮中で、毎年十一月に行なわれた儀式での踊りです。
公卿の娘などが踊ります。

まるで天女の舞のように美しい五節の舞を観た遍昭は、「この舞がいつまでも終わらなければよいのに。」と思いました。
「あのおとめたちをひきとめておくことはできないだろうか。」と考えた遍昭は、「そうだ。風によびかけてみよう。」と歌にして詠みました。



「空を吹き渡る風よ。どうか、雲の中にあるという、天に通じる道をふさいでおくれ。舞い終わって、天に帰っていく乙女たちの姿を、もうしばらく、ここにひきとめておきたいから。」



 遍昭は、五節の舞を踊る乙女たちの姿があまりに美しいので、天女の舞に見えたのでしょう。

ドリーム・オン・アイスで華麗に演技をする荒川さんをはじめ、選手の人たちの姿は、遍昭の歌を連想してしまいますね。

まるで天女のように美しく
ずっと見ておきたい舞ですね!
どうかこのまま終わらないで舞っていてほしい
時よ 止まって
コメント (5)
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